Gluegent Flow で PowerAutomate を使用して入力フォームなどの申請された内容をOneDrive 上、またはの SharePointサイト上のExcel に出力する方法をご紹介します。
この例では休暇申請の申請内容を Excel の 1 行分のデータとして出力しています。
設定の流れは以下の通りです。
1. 行追加先の Excel を OneDrive または SharePointサイト 上に用意する
2. PowerAutomate での連携設定を行う
3. Gluegent Flowの自動処理追加設定を行う
4. 検証を行う
重要:
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本記事における Power Automate のスクリーンショットは 2024/5 時点のものです。
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本記事内で使用する「HTTP 要求時の受信」アクションは Premium コネクタに分類されるため、 Power Automate の有償ライセンス(Power Automate Premiumのプラン以上)が必要になります。
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Power Automate の有償ライセンス数は Gluegent Flow と連携設定を行う管理者のユーザー数の分が必要です。連携設定を行うユーザーが 1 人であれば、1 ライセンス必要となります。
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Power Automate の製品に関する仕様・設定方法につきましてはクラウドコンシェルジュのサポート対象外となります。お手数をおかけいたしますが、Microsoft 社のサポートへお問い合わせください。
情報:
- Excelへの行追加については、「Excel 行追加自動処理」もあります。(Microsoft365版をご利用の場合)
→自動処理 Excel行追加 - Google Workspace版 Gluegent Flow / Gluegent Flow Plus をご利用で、Microsoft 365 を別途ご利用いただいている場合、このマニュアルの方法で実現が可能です。
1. 行追加先の Excel を OneDrive または SharePoint 上に用意する
データの出力対象となる Excel ファイルを OneDrive または SharePointサイト 上に用意します。このステップは Excel で操作を行います。
出力したい値の項目名を 1 行目に記入します。
項目名は入力フォームの名前や予め用意されているプレースホルダーを記入します。
出力したい 1 行目の項目を選択状態にし、「挿入」リボンメニューの「テーブル」をクリックします。
「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」のチェックをオンにし、「OK」をクリックします。
テーブル作成状態となっていることを確認します。
2. PowerAutomateでの連携設定を行う
どのようなデータを受信するのか、そしてデータをどのように Excel に出力するかを設定します。
このステップは、PowerAutomateコンソール上で操作します。
左のメニューに表示されている「+作成」をクリックします。
「インスタント クラウド フロー」をクリックします。
「フロー名」に任意の文字列を入力します。
「HTTP要求の受信時」を選択し、「作成」をクリックします。
「manual」をクリックします。
「フローをトリガーできるユーザー」は「誰でも」を選択します。
「サンプルのペイロードを使用してスキーマを生成する」をクリックします。
表示された小画面に必要事項を記述した以下のような値を入力し「完了」をクリックします。
{
"申請者":"",
"休暇区分":"",
"開始日":"",
"開始時刻":"",
"終了日":"",
"終了時刻":"",
"事由":""
}
入力された値を元にした内容が「要求本文の JSON スキーマ」に出力されます。
「<」をクリックして画面を閉じます。
①「+」ボタンをクリックし、出てきた、②「アクションの追加」をクリックします。
「Excel Online(Business)」をクリックします。
アクションの追加下部にある「表に行を追加」をクリックします。
パラメーターを埋めていきます。
- 場所
- ドロップダウンから「One Drive for Business」または1を作成した「SharePoint Site - "サイト名"」を選択
- ドキュメントライブラリ
- ・OneDriveの場合、「OneDrive」を選択
- ・SharePointサイトの場合、1を作成した「ドキュメントライブラリー名」を選択
- ファイル
- フォルダのアイコンをクリックし、1 で作成した Excel ファイル名を選択
- テーブル
- ドロップダウンから 1 で作成したExcelファイルのテーブル名を選択
詳細パラメーター欄の「すべてを表示」をクリックします。
テーブルのヘッダ行の項目名が表示されるので入力していきます。
出力先項目の入力欄をクリックするし、上側の「雷マーク」をクリックします。
すると、選択肢が表示されるので、「申請者」の場合は「申請者」を選択するといったように、出力先項目と同じものを選択してください。
表示数が足りない場合は「表示数を増やす」をクリックしてください。
すべての項目に対して、出力項目を選択後「<」をクリックし、画面を閉じます。
「保存」をクリックします。
「フローチェッカー」をクリックし、エラーがないことを確認します。
①「manual」をクリックし、②コピーボタンをクリックし、HTTP URLに表示されたURLをコピーします。
(後で使用するので、テキストエディタ等に控えておきます)
3. Gluegent Flowの自動処理追加設定を行う
Excel へ出力したい入力フォームを設定した Gluegent Flow のモデルを用意します。このモデルで作成された入力内容を自動処理によってExcel に出力します。
このステップは、Gluegent Flow のモデル編集画面で操作を行います。
休暇申請としての入力内容が設定されているモデルを用意します。
任意の経路の任意の処理(ここでは「承認待ち」の「承認」)に自動処理を追加します。
「外部システム実行」を選択します。
以下の設定を行います。
- 自動処理の名前
- 任意の名前を入力
- URL
- 2 でコピーした URL を入力
- HTTPメソッド
- 「POST」を選択
- コンテンツ種類
- 「application/json」を選択
- リクエスト
-
送信内容を JSON 形式で記述
※プレースホルダー可
入力例
{
"申請者":"${申請者名}",
"休暇区分":"${休暇区分}",
"開始日":"${開始日}",
"開始時刻":"${開始時刻}",
"終了日":"${終了日}",
"終了時刻":"${終了時刻}",
"事由":"${事由}",
}
「OK」クリックます。
「保存」をクリックして、モデルを保存します。
情報:
複数行テキストなど改行文字を含む入力フォームを利用する場合は改行文字をエスケープするカスタムラベルをご利用ください。
4. 検証を行う
3 で保存したモデルを使って実際にタスクを作成します。入力内容が Excel に出力されることを確認します。
Gluegent Flow で申請を行います。
今回の例では「承認待ち」経路の「承認」クリック時に Excel へ行追加を行います。
Excel に Gluegent Flow で申請した内容が出力されていることを確認します。