Microsoft 365 版 Gluegent Flow で Power Automate を使用して入力フォームなどの申請された内容をOneDrive 上の Excel に出力する方法をご紹介します。
この例では休暇申請の申請内容を Excel の 1 列分のデータとして出力しています。
設定の流れは以下の通りです。
1. 行追加先の Excel を OneDrive 上に用意する
2. Power Apps での連携設定を行う
3. Gluegent Flowの自動処理追加設定を行う
4. 検証を行う
重要:
本記事における Power Automate のスクリーンショットは 2021/12 時点のものです。
本記事内で使用する「HTTP 要求時の受信」アクションは Premium コネクタに分類されるため Power Automate の有償ライセンスが必要になります。
Power Automate の製品に関する仕様・設定方法につきましてはクラウドコンシェルジュのサポート対象外となります。お手数をおかけいたしますが、Microsoft 社のサポートへお問い合わせください。
1. 行追加先の Excel を OneDrive 上に用意する
データの出力対象となる Excel ファイルを OneDrive 上に用意します。
このステップは Excel で操作を行います。
出力したい項目名を1 行目に記入します。
データ出力用テーブルを作成します。
チェックをオンにし、「OK」をクリックします。
テーブル作成状態となっていることを確認します。
2. Power Apps での連携設定を行う
どのようなデータを受信するのか、そしてデータをどのように Excel に出力するかを設定します。
このステップは、Power Apps コンソール上で操作します。
「フロー」をクリックします。
「新しいフロー」をクリックし、「インスタント クラウドフロー」をクリックします。
「フロー名」に任意の文字列を入力します。この例では、「Excel形追加」を入力します。
「HTTP要求の受診時要求」を選択し、「作成」をクリックします。
「HTTP 要求の受信時」をクリック
「サンプルのペイロードを使用してスキーマを生成する」をクリックします。
項目とサンプルの出力内容を JSON 形式で記入し、「完了」をクリックします。
「要求本文のJSON スキーマ」が自動的に 記入されるので、「HTTP要求の受信時」 をクリックして縮小化します。
「新しいステップ」をクリックします。
「Excel Online(Business)」をクリックします。
「表に行を追加」をクリックします。
以下のそれぞれの設定を行います。
- 場所
- One Drive for Business
- ドキュメントライブラリ
- One Drive
- ファイル
- 1 で作成した Excel ファイル名
- テーブル
- 1 で作成したExcelファイルのテーブル名
出力先項目に移ると候補が表示されるます。各項目に対して出力項目を選択します。
すべての項目に対して、出力項目を選択し「保存」をクリックします。
再度「HTTP 要求の受信時」をクリックして展開します。
「コピー」をクリックして「HTTP POST の URL」をクリップボードにコピーし、テキストエディタ等に控えておきます。
コピーした URL は 3 で使用します。
3. Gluegent Flowの自動処理追加設定を行う
Excel へ出力したい入力フォームを設定した Gluegent Flow のモデルを用意し、自動処理によってデータ送信設定を行います。
このステップは、Gluegent Flow のモデル編集画面で操作を行います。
休暇申請としての入力内容が設定されているモデルを用意します。
承認経路の承認処理など、Excel に出力したい処理を選択します。自動処理設定で「+」をクリックします。
「外部システム実行」の「+」をクリックします。
以下の設定を行います。
- URL
- 2 でコピーした URL を入力
- HTTPメソッド
- 「POST」を選択
- コンテンツ種類
- 「application/json」を選択
- リクエスト
-
送信内容を JSON 形式で記述
※プレースホルダー可
入力例
{
"申請者":"${申請者名}",
"休暇区分":"${休暇区分}",
"開始日":"${開始日}",
"開始時刻":"${開始時刻}",
"終了日":"${終了日}",
"事由":"${事由}",
}
上記記入後、「OK」クリックし、更にモデルを保存します。
情報:複数行テキストなど改行文字を含む入力フォームを利用する場合は改行文字をエスケープするカスタムラベルをご利用ください。
4. 検証を行う
3 で保存したモデルを使って実際に申請を行います。入力内容が Excel に出力されることを確認します。
Gluegent Flow で申請を行います。
今回の例では承認経路の「承認」クリック時に Excel へ行追加を行います。
Excel に Gluegent Flow で申請した内容が出力されていることを確認します。