ここでは「入力フォーム」の「マスターデータ」の使用方法について説明します。
入力フォーム「マスターデータ」は、入力フォームに入力した値を「マスター」から参照し、該当したデータを抽出します。抽出したデータを各入力フォームに挿入する機能です。
例えば社員番号を入力すると、それに紐づく社員情報を検索し、各入力フォームの初期値として表示できます。
重要:
ご利用に際し、下記注意事項に該当する場合はご利用をお控えください。
準備
本ページで利用するマスターデータサンプルです。
注意:
- ヘッダー行の指定は必ず行ってください。
- データは 1 シート目に記載してください。
マスターデータの設定方法は下記マニュアルを参照してください。
マスターデータ項目の追加
入力フォームの追加画面で「マスターデータ」を選択します。
下記のような設定画面が表示されます。
参照先となるマスターデータをリストから選択します。ここでは「社員データ」を選択しています。
「フィルターする列」と「フィルターする内容」
ログイン中のユーザーのメールアドレスからマスターのデータを抽出する場合
「フィルターする列」で「メールアドレス」を指定します。
「フィルターする内容」では「ログインユーザーでフィルターする」を選択します。
注意:
「ログインユーザーでフィルターする」は経路の担当者の情報も反映されます。
入力フォームに入力された値からマスターのデータを抽出する場合
「フィルターする列」で検索対象としたい列を指定します。
「フィルターする内容」では「他の入力フォームの値でフィルターする」を選択します。
さらに、フィルターする列に対応する入力フォーム名を選択します。
情報:
レコードの件数が数千件以上 のような大量データの場合は、「入力フォームの入力後にロードする。(大量データ用)」のチェックをオンにします。通常はタスク作成の画面表示時にマスターデータを読み込みますが、チェックをオンにした場合は、フィルターに指定した情報の検索時にデータを読み込むようになり、表示にかかる時間を短縮できます。
出力する対象
「出力する対象」にて「+」をクリックし、フィルターした情報に該当するマスターデータの出力先フォーム項目を指定します。
- 出力先項目名
- マスターデータの出力先となる入力フォーム
指定可能な入力フォームのタイプは、単行テキスト、複数行テキスト、数値、単一チェック、複数チェック、リストです。
- 使用する列
- マスターデータの列名
- +
- 「出力先項目名」「使用する列」を追加します。
- ゴミ箱
- 選択した「出力先項目名」「使用する列」を削除します。
タスク作成時の挙動
前述の設定を行ったモデルを使ってタスク作成画面を開きます。
下記の入力フォーム「社員番号」に値を入力します。この時点では社員番号以外の入力フォームは空欄・未指定の状態です。
「社員番号」から他の入力フォームに移動した(フォーカスが外れた)タイミングで入力された社員番号と一致する値をマスターデータから検索します。該当するデータがあれば個々の入力フォーム項目へそれぞれのデータが出力されます。
経路ごとの表示・編集設定
経路ごとの表示・編集設定では各経路ごとに「反映する」「反映しない」を選択します。
タスクを作成後に、マスターデータの変更内容を反映したくない場合は、最初の経路では「反映する」を選択し、他の経路では「反映しない」を選択してください。
「反映する」を選択した場合
参照先のマスターデータの値が変更されると、作成後のタスクでマスターデータを参照した値が更新されます。
出力先項目名が編集可能な場合、マスターデータの値が反映された後に変更し、次の経路に進んでもマスターデータの値で上書きされます。
出力先項目名が編集可能な場合、マスターデータの値が反映された後に変更し、「下書き保存」をすると再度開いたときにマスターデータの値で上書きされます。
「反映しない」を選択した場合
マスターデータの変更内容が出力されたタスクの値に反映されません。
注意事項
- 「フィルターする列」で指定するマスターデータは一意である必要があります。
重複している場合、下記のようなメッセージが表示され、出力対象フォームに正しく出力することができません。
- フィルター値に該当するマスターデータが存在しなかった場合、出力対象フォームに入っている値はクリアされます。
- 出力された値を変更してもマスターデータには反映されません。
- 「ログイン中のユーザーでフィルターする」は申請者の情報のみを表示することはできません。申請者の情報のみを表示したい場合は下記の方法をご利用ください。
- 出力先の入力フォームが「表示」の場合、経路によっては値が正しく入力されない場合があります。
例:申請で「表示」になっている状態で、申請後差し戻しを行う。
表示上はマスターの値が表示されますが、データ上は最初の申請の時の内容が格納されます。印刷などで正しい値が表示されない場合があります。
申請者の情報のみを表示する方法
タイプが「リスト」入力フォームを追加します。
以下の設定を行います。
- 必須設定
- 「このフォームへの入力を必須にする」のチェックをオンにします。
- 選択肢設定
- 「マスターデータを使用」を選択し、参照先となるマスターデータを選択します。ここでは「社員データ」を選択しています。
- 表示する列を制限する
- 「表示する列を制限する」のチェックをオンにします。
- 「表示する列」では「メールアドレス」を選択します。
- マスターデータをフィルターする
- 「マスターデータをフィルターする」のチェックをオンにします。
- 「フィルターする列」では「メールアドレス」を選択します。
- 「フィルターする内容」では「ログインユーザーでフィルターする」を選択します。
「マスターデータ」側では「フィルターする列」で「他の入力フォームの値でフィルターする」を選択します。「フィルターする内容」では上で作成した項目(メールアドレス)を選択します。
タスクの作成時は、申請者がメールアドレスを選択する必要がありますが、選択肢には申請者のメールアドレス以外は表示されませんので、他のユーザーの情報が表示されることはありません。