ここでは「経路」の各設定のうち、「実行可能な処理(ボタン)」「ボタン表示切替」について説明します。
「申請」や「承認待ち」などの各経路でユーザーがクリックする「申請」や「承認」などのボタンをここで設定します。
「ボタン表示切替」では入力フォームの条件よりボタンの使用可否または表示/非表示を切り替えます。
実行可能な処理(ボタン)
「実行可能な処理(ボタン)」をクリックすると以降の設定項目の表示/非表示が切り替わります。この経路で実行できる処理を設定します。処理は複数設定できます。処理を設定すると、申請・承認などの際に画面にボタンとして表示されます。
ボタンを追加する
ボタンを追加する時は「+」をクリックします。
「実行可能な処理(ボタン)の追加」画面が表示されます。
ボタンの名前を入力、種類を選択し「OK」をクリックします。
追加をやめる場合は「キャンセル」をクリックします。
名前
「申請」「承認」「差し戻し」など、この処理の名前を設定します。ボタンにはこの名前が表示されます。
ボタンの種類
この処理が実行された場合の処理の種類を選択(クリック)します。
- 次に進む
- 次の経路に進みます。
- 経路の担当者が複数名の場合、誰か一人が実行すれば次の経路に進みます。
- 「遷移先の経路を選択する」のチェックをオンにすると、進む経路を指定できます。
- 最後の経路で「次に進む」を選択した場合、保存後に「終了」に変更されます。
- 次に進む(全)
- 次の経路に進みます。
- 経路の担当者が複数名の場合、全員が処理を実行すると次の経路に進みます。全員が処理を実行するまではこの経路にとどまります。
- 「グループが指定された場合は、グループ全員の決定が必要。」のチェックをオンにすると、経路の担当者がグループの場合、タスク作成時にそのグループのメンバーだった人全員が処理を実行するまで、この経路にとどまります。
- 「遷移先の経路を選択する」のチェックをオンにすると、進む経路を指定できます。
最初の経路では選択できません。
最後の経路で「次に進む(全)」を選択した場合、保存後に「終了(全)」に変更されます。
- 前に戻る
- 処理が実行された場合、前の経路に戻ります。
- 「遷移先の経路を選択する」をチェックすると、進む経路を指定できます。
- 最初の経路では選択できません。
- 最初の経路に戻る
- 最初の経路に戻ります。
- 最初の経路では選択できません。
- 最後の経路に進む
- 最後の経路に進みます。
- 中止
- この経路でタスクを中止し、完了とします。「終了」と違い、経路が正常に終了しなかったことを表す場合に使います。
- 最初の経路ではタスク作成時にはクリックできません。先の経路で差し戻された時にのみクリックできます。
- 終了
- この経路でタスクを終了し、完了とします。経路が正常に終了したことを表す場合に使います。
最初の経路では選択できません。
- 終了(全)
- この経路でタスクを終了し、完了とします。
- 経路の担当者が複数名の場合、全員が処理を実行するとタスクを終了します。全員が処理を実行するまではこの経路にとどまります。
- 「グループが指定された場合は、グループ全員の決定が必要。」のチェックをオンにすると、経路の担当者がグループの場合、タスク作成時にそのグループのメンバーだった人全員が処理を実行するまで、この経路にとどまります。
最初の経路では選択できません。
重要:
「次に進む(全)」「終了(全)」は数人から十数人程度が対象となることを想定しており、回覧のように大人数の処理を求めるような運用には適しておりません。
回覧を目的とする場合はフォローやメール送信自動処理、参照権限の追加自動処理の利用をご検討ください。
注意:
「次に進む」と「次に進む(全)」は同じ経路に同時に追加できません。同様に「終了」と「終了(全)」も同じ経路に同時に追加できません。
「次に進む(全)」「終了(全)」で複数の担当者が設定されている場合、各担当者が処理する都度自動処理が実行されます。
情報:
「次に進む(全)」「終了(全)」が設定された経路での担当者の割り当てと処理時の挙動についてはこちらをご参照ください。
→次に進む(全) / 終了(全)で担当者にグループを追加した場合、どうなりますか
ボタンを編集する
ボタンを編集する時は編集したいボタン名をクリックし、編集アイコンをクリックします。
「実行可能な処理(ボタン)の編集」画面が表示され、処理の詳細を確認・設定できます。
ボタンを削除する
ごみ箱アイコンをクリックすると、処理が削除されます。
表示されたダイアログで「OK」をクリックします。削除をやめる場合は「キャンセル」をクリックします。
Tips:
Shift キーを押下しながらごみ箱アイコンをクリックすると、確認ダイアログの表示を省略できます。
並び順を変更する
「∧」「∨」をクリックすると上下の処理の並び順が入れ替わります。「∧」をクリックすると、選択されている処理が一つ上がり、「∨」をクリックすると、選択されている処理が一つ下がります。
ボタン表示切替
「ボタン表示切替」をクリックすると以降の設定項目の表示/非表示が切り替わります。
ボタン表示切替の使い方
ボタン表示切替は、ボタンの有効 / 無効または表示 / 非表示を条件により切り替えます。条件はスクリプト(JavaScript)で定義します。スクリプト実行の結果、「true」が返れば有効または表示、「false」が返れば無効または非表示となります。
入力フォームの値はプレースホルダーを利用して取得できます。
例えば、
- 入力フォーム「項目A」の値が 100 以上であれば、承認ボタンを有効にする
- それ以外の場合は、承認ボタンを無効にする
という場合、以下のような設定を行います。
スクリプトは以下の内容を記述します。
if (${項目A} >= 100) { // ← 項目Aが100以上なら
return true; // ← true を返す
}
return false; // ← false を返す
実行時、項目Aの値で「承認」ボタンの有効・無効が切り替わります。
「お試し実行」をクリックすると、スクリプトの動作が確認できます。「項目A」に仮の値を入力し、「お試し実行」をクリックすると、「お試し実行結果」欄に結果が表示されます。
100 を入力して実行すると、結果は「true」となります。90 を入力して実行すると、結果は「false」となり、スクリプトが想定通りに動作することが確認できます。
例1)金額により経路が増える運用を表現したい
入力された金額により、承認者が増えるという運用を考えます。
1 万円以下の場合
申請者→課長代理→課長→→→→発注→検収→仕分支払
5 万円以上の場合
申請者→課長代理→課長→部長→発注→検収→仕分支払
申請→課長代理→課長までは同じで、金額により「部長」に行くか、「発注」に行くかが変わります。
そのため、「課長」の経路でボタン表示切替を使います。
「部長」に行くボタン、「発注」に行くボタンを作成し、金額によりどちらを表示するかを切り替えます。
また、発注経路で差し戻しが発生する場合は、戻り先が「課長」と「部長」の差し戻しボタンを作成し、課長経路と同じように金額で表示非表示を切り替えます。
課長に行くボタンのスクリプト例
if (${金額} <= 10000) {
return true;
}
return false;
部長に行くボタンのスクリプト例
if (${金額} > 50000) {
return true;
}
return false;
例2)単一チェックの選択内容により経路が変わる運用を表現したい
単一チェックで選択された内容(与信チェック必要 / 与信チェック不要)により、進む経路が増えるという運用を考えます。
与信チェック必要が選択された場合
申請者→課長→与信チェック→部長
与信チェック不要が選択された場合
申請者→課長→→→→→→→→→部長
申請→課長までは同じで、選択内容により「与信チェック」に行くか、「部長」に行くかが代わります。
そのため、「課長」の経路でボタン表示切替を行います。
「与信チェック」に行くボタン、「部長」に行くボタンを作成し、選択内容によりどちらを表示するかを切り替えます。
また、部長経路で差し戻しが発生する場合は、戻り先が「与信チェック」と「課長」の差し戻しボタンを作成し、課長経路と同じように選択内容で表示非表示を切り替えます。
与信チェックに行くボタンのスクリプト例
if (${与信チェック} == "必要") {
return true;
}
return false;
部長に行くボタンのスクリプト例
if (${与信チェック} == "必要") {
return false;
}
return true;
例3)金額により決裁権限が変わる運用を表現したい
入力された金額により、決裁権限が変わる運用を考えます。
500万円未満の場合
申請→部長承認→本部長決裁→担当役員回覧→社長回覧→申請者確認
500万円以上、1000万円未満の場合
申請→部長承認→本部長承認→担当役員決裁→社長回覧→申請者確認
1000万円以上の場合
申請→部長承認→本部長承認→担当役員承認→社長決裁→申請者確認
経路と担当者は一緒ですが、金額により役職者が承認を行うか、決裁を行うかが変わります。また、決裁後は回覧となります。
「本部長承認待ち」のような経路名にせず、「本部長処理待ち」のような経路名にします。
次の経路に進むボタンを複数用意し、ボタンの名前を「決裁」「承認」「回覧」のように設定します。
◯本部長の経路
決裁ボタンのスクリプト例
if (${金額} < 5000000) {
return true;
}
return false;
承認ボタンのスクリプト例
if (${金額} < 5000000) {
return false;
}
return true;
◯担当役員の経路
回覧ボタンのスクリプト
→本部長の決裁と同じ
決裁ボタンのスクリプト例
if ((${金額} >= 5000000) && (${金額} < 10000000)) {
return true;
}
return false;
承認ボタンのスクリプト例
if (${金額} >= 10000000) {
return true;
}
return false;
◯社長の経路
回覧ボタンのスクリプト例
if (${金額} < 10000000) {
return true;
}
return false;
承認ボタンのスクリプト
→担当役員の承認と同じ
重要:
ここで使用するスクリプトについては、サポート対象外となります。入門書や Web サイトをご覧いただき解決してください。
ボタン表示切替を使うときの注意点
ボタン表示切替を使う場合、スクリプトの設定を誤るとボタンが 1 つも使用できなくなるもしくは表示されなくなることがあります。
このような状況になると、処理が進められなくなりますので、必ず動作確認を行ってください。
特に「差し戻し」などのボタンを削除する、その他の設定で「この経路では、作成者による中止を実行できなくする」「この経路では、作成者によるやり直しを実行できなくする」のチェックをオンにした状態でボタンが 1 つも使用できない・表示されない状況となると、このタスクは処理が進められなくなり、戻したり中止させることもできなくなります。